脳神経センター内科部門(脳神経内科)【アニュアルレポート】
1.スタッフ(2025年4月1日現在)
| 科長 |
(教授) |
藤本 茂 |
| 医員 |
(教授) |
田中 亮太(兼務) |
| (学内教授) |
小出 玲爾 |
| (客員教授) |
村松 慎一(兼務) |
| (学内教授) |
森田 光哉(兼務) |
| (講師) |
松薗 構佑 |
| 益子 貴史(兼務) |
| (助教) |
小澤 忠嗣 |
| 阿南 悠平 |
| (病院助教) |
鈴木 雅之 |
| 小澤 美里 |
| シニアレジデント |
|
5名 |
2.診療科の特徴
脳神経内科の対象疾患は、脳血管障害、神経感染症、神経変性疾患、神経免疫疾患、神経機能疾患(頭痛、てんかん等)、末梢神経疾患、筋疾患と多岐にわたる。現在、脳神経内科外来は、毎日3?4診で、年間16,519人、うち新患が703人である。病棟は7階病棟に30床あり、年間640人受け入れた。脳血管障害や脳神経感染症、てんかん重積発作、脳炎などの緊急入院の患者が過半数を占め、地域医療の拠点病院としての役割を担っている。
脳神経外科、救命救急センターとの連携を重視しており、スムーズな急患対応が可能となっている。脳血管障害では専門医を中心に超音波診断を重視し、急性期に頸動脈エコー、経食道心エコー、下肢静脈エコー、経頭蓋カラードプラなどを病棟で施行し、正確な病態診断に基づく迅速な治療選択が可能となった。神経変性疾患、神経免疫疾患などの診断や最新の治療導入にも力を入れており、件数が増えている。てんかんや脳梗塞では脳神経外科と、脳梗塞症例における卵円孔閉鎖や左心耳閉鎖では循環器内科や心臓血管外科と、アルツハイマー型認知症の治療適応判断では精神科と、それぞれ連携を深めている。また、学生教育、レジデント教育にも力を注いでおり、診療?教育?研究が一体となったチームを目指している。
施設認定
- 日本内科学会認定医制度教育病院
- 日本神経学会教育施設
- 日本脳卒中学会認定研修教育病院
- 日本脳卒中学会認定一次脳卒中センター
学会専門医
| 日本神経学会認定専門医 |
藤本 茂 他10名 |
| 日本脳卒中学会専門医 |
藤本 茂 他7名 |
| 日本内科学会認定総合内科専門医 |
小出 玲爾 他6名 |
| 日本認知症学会専門医 |
松薗 構佑 他1名 |
| 日本東洋医学会漢方専門医 |
村松 慎一 |
| 日本リハビリテーション医学会専門医 |
森田 光哉 |
3.診療実績
3-1)新来患者数?再来患者数?紹介割合
| 新来患者数 |
703例 |
| 再来患者数 |
15,816例 |
| 紹介割合 |
122.0% |
3-2)入院患者総数:640人
| 脳脊髄血管障害 |
310例 |
| |
(急性期 |
265例 |
| 神経感染症(脳炎?髄膜炎など)、脳症 |
14例 |
| 神経変性疾患 |
82例 |
| |
筋委縮性側索硬化症 |
29例 |
| パーキンソン病関連疾患 |
30例 |
| 脊髄小脳変性症(MSA含む) |
6例 |
| 認知症 |
19例 |
| 免疫関連性中枢神経疾患(MS、脊髄炎など) |
30例 |
| 代謝?中毒性疾患 |
5例 |
| 腫瘍性疾患 |
10例 |
| 内科疾患に伴う神経疾患 |
24例 |
| 脊椎脊髄疾患 |
6例 |
| 末梢神経疾患(GBS、CIDP、CMTなど) |
25例 |
| 筋疾患?神経筋接合部疾患 |
30例 |
| てんかん |
27例 |
| 機能性疾患 |
2例 |
| その他 |
75例 |
3-3)手術症例病名別件件数
| 胸腺摘除術 |
2例 |
| 内視鏡的胃瘻増設術 |
12例 |
| 気管切開術 |
1例 |
3-4)治療成績
| 脳梗塞rt-PA静注療法 |
28例 |
| 血栓回収療法 |
10例 |
3-5)合併症例
なし
3-6)死亡症例?死因?剖検数?剖検率
死亡退院症例診断名
| 脳脊髄血管障害 |
19例 |
| 認知症 |
1例 |
| パーキンソン病関連疾患 |
2例 |
| 計 |
22例 |
剖検症例診断名 0例
剖検率 0%
3-7)主な検査?処置?治療件数
電気生理検査
| 末梢神経伝達検査 |
299件 |
| 反復刺激試験 |
81件 |
| 針筋電図 |
47件 |
| 脳波 |
308件 |
| ポータブル脳波 |
39件 |
| SEP |
35件 |
| VEP |
11件 |
超音波検査
| 経食道心エコー |
110例 |
| 頸部血管エコー |
283例 |
生検
3-8)カンファランス症例
診療科内の症例検討会
新入院?退院カンファランス 年50回
他科のカンファランス
脳卒中カンファレンス(脳神経外科と合同) 年50回
3-9)キャンサーボード
なし
4.2025年の目標?事業計画等
1)脳血管障害
脳卒中は近年病態解明が進み、治療法も急速に進歩しているが、未だわが国の死因の4位、要介護原因の第2位を占めている。加えて、栃木県の脳卒中死亡率は全国上位であり、当院に求められている役割は非常に大きい。日本脳卒中学会からは一次脳卒中センターの認定を受けており、引き続き、脳卒中の救急医療および一次予防?二次予防をさらに充実するために、センター内各部門の協力体制をこれまで以上に整え、脳卒中?心臓病総合支援センターとも連携し、集学的治療?管理?ケアを行い、脳卒中医療水準の向上を図りたい。具体的には、
- 急性期脳梗塞患者の受け入れを昨年の265例から280例に増加させる。また、稼働率100%を維持する。
- 超急性期血行再建治療適応症例を増やし、rt-PA静注療法を少なくとも30例に、機械的血栓回収療法を15例に施行する。
- 超音波診断に力を入れ、検査施行数を増やす。
- 近隣の後方病院との連携を深め、入院期間の短縮をめざす。
- 脳血管障害の精査?治療導入の短期入院を増やす。
を目標とする。HCUやICUとも密に連携し、脳卒中チーム医療の充実を図る。
2)神経変性疾患
引き続き、パーキンソン病、認知症、脊髄小脳変性症、脱髄性疾患、筋萎縮性側索硬化症、筋疾患、末梢神経疾患などについて、最先端の検査治療法の導入に努めていきたい。アルツハイマー型認知症や神経免疫疾患に対する生物学的製剤の適応判断や治療導入も積極的に受け入れ、後方病院との連携、在宅医療との連携を深め、地域全体での診療体制の充実を図る。神経生理検査、生検など専門的な検査件数を増やし、神経救急疾患への対応、神経難病の精査入院にもさらに積極的に取り組み、脳血管障害と合わせ年間665例の入院症例を確保したい。